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クリニックコラム

胃がんと大腸がんのリスク~内視鏡検査の重要性~

こんにちは!内視鏡専門医・片野です。

先日、2024年11月3日に川合地区センターまつりにおいて、「腸と胃のちょっといいはなし」という健康講話を行いました。多くの方に参加いただき、誠にありがとうございました!!

今回は、ご参加いただけなかった方のために、その内容の中から、胃がん・大腸がんのリスクとなる食事についてお伝えいたします。

 

胃がんのリスク:高塩分食

まず、胃がんについてお話しします。日本は世界的に見ても胃がんの発生率が高い国の一つです。その主な原因の一つに「高塩分食」が挙げられます。塩分の過剰摂取は胃の粘膜にダメージを与え、胃の慢性的な炎症を引き起こします。ピロリ菌の感染を引き起こしやすくしたり、発がんの原因物質の影響を受けやすくなるため、胃がんのリスクが高まります。ですから、日々の食生活において塩分の摂取量を意識し、減塩に努めることが大切です。

高血圧や慢性腎臓病(CKD)重症化予防のための1日の目標塩分摂取量は、成人で一日あたり6グラム未満とされています。食品のラベルを確認し、塩分の含有量を把握して、できるだけ摂取量を抑えるようにしましょう。

 

大腸がんのリスク:加工肉・赤身肉

次に、大腸がんについてです。最近の研究では、加工肉や赤身肉の摂取大腸がんのリスクを高めることが示されています。

加工肉には保存料や着色料、添加物などが含まれており、これらが腸内で発がん性物質に変わる可能性があります。長期間過剰に摂取すると大腸がんのリスクが高まることが報告されています。

また、赤身肉の過剰摂取も腸内環境を悪化させ、がんのリスクを高める要因となります。赤身肉に含まれる食物繊維が少なく、脂肪分が多いことが原因で大腸がんの発生リスクが高まると考えられています。

バランスの取れた食事を心がけ、白身肉(鶏肉や魚介類)、野菜や果物も積極的に摂取するようにしましょう。

 

胃カメラ・大腸カメラの重要性

日本人における死因の第一位はがんです。大腸がんは増加しており、大腸がん、胃がんはがんの部位別死亡率の上位を占めています。

特に、初期の胃がんや大腸がんは症状が現れにくく、自覚症状がないまま進行してしまうことが多いです。わたしのこれまでの経験でも「もっとはやく検査を受けていれば・・・」という方も多くいらっしゃいました。

胃がん・大腸がんは、早期で発見し治療を行うことができればほとんどが根治可能となっています。定期的な内視鏡検査を受けることで、がんを早期に発見し、早期治療につなげることが可能となります。

皆さんの健康を守るためにも、内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)を積極的に受けることをお勧めします。

梶の木内科医院での胃カメラ・大腸カメラは、内視鏡専門医による最新の医療技術と設備を用いて安全かつ快適に検査を受けていただけます。ご不明な点やご相談がありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

▶胃腸科ページはこちら(https://www.kajinokinaika.com/medical/stomach/

 

[胃カメラ・大腸カメラ・内視鏡検査]

岐阜県可児市 医療法人梶の木会 梶の木内科医院 内視鏡専門医 片野敬仁