皆さん、こんにちは。梶の木内科医院院長です。☺
今回から、シリーズで、50歳以上の成人に向けた帯状疱疹ワクチンの接種についてお話ししたいと思います。
帯状疱疹は、激しい痛みを伴う疾患であり、高齢者にとっては特に厄介なものです。
ワクチンの接種を通じて、この病気から身を守る重要性について、詳しくご説明いたします。
まず、帯状疱疹について簡単に説明いたします。
帯状疱疹は、体の中に潜んでいた水痘ウイルス(小児の時に歯間した水ぼうそうのウイルス)が、再び活発になったことで、生じる感染症です。
「え、子供の頃にかかった水ぼうそうのウイルス?治ったんじゃないの?」と思われている皆さん!
多くの方が意外に知らない事実として、子供の頃に水痘(水ぼうそう)にかかったことがある方は、体の中に水ぼうそうのウイルスがずっと潜んで潜伏しているんです。
そのウイルスが、加齢とともに免疫力・抵抗力が低下し、ウイルスが再び活発になって、その結果、帯状疱疹が発症するのです。
帯状疱疹の症状は、ピリピリ、チクチクといった激しい神経痛の痛みや水疱(水ぶくれ)をつくることが主な特徴です。早めに診断して治療することで、症状は緩和し改善しますが、空気感染で特にワクチンを接種していない小児に伝染してしまうため外出を控える必要があります。場合によっては、お仕事を休まなければならないこともあります。
そして、その神経痛から、夜も寝られないなど日常生活に支障をきたすこともあります。
帯状疱疹の後遺症として、神経痛が慢性化し、長期間にわたって痛みが続くこともあります。さらに、帯状疱疹が顔の近くに発症した場合、失明や動眼神経麻痺などの眼の病気や難聴など、深刻な合併症が起こる可能性もあります。
このような恐い病気であることを知ってもらいたいです。
その予防については、次回にお話ししますね‼